Written by Goki

【セレン徹底解説】摂り過ぎると抜け毛も?セレンの効果とは?

ビタミン・ミネラル

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あなたはセレンというミネラルをご存知でしょうか?

セレンには生殖、甲状腺機能、DNA産生、および損傷や感染から体の保護といった効果があります。
一方、セレンが過剰になると、抜け毛や爪の脆弱化を引き起こします。

本記事では、ミネラルの1種であるセレンに関して詳しく解説します!

セレンの効果や必要量、セレンを多く含む食べ物など、セレンに関して詳しく知りたい方は必見です!

全体的なミネラルに関しては“【ミネラル徹底解説】ミネラルの働きとは?”の記事で詳しく解説していますので、是非読んでみて下さい!

セレンの効果

体重1kg当たり250μg程度のセレンを含んでいます。

そんなセレンには以下の効果があります。

✅セレンの主な効果
・抗酸化作用
・甲状腺ホルモンの代謝

セレンが不足すると

セレンが不足すると、以下の欠乏症状が出ます。

✅セレンが不足した際の症状
・克山病
・カシン・ベック病

セレンが不足すると、克山病といった心筋障害を引き起こす可能性があります。

日本人のセレンの摂取量は多いため、セレン不足を気にする必要はあまりありません。

セレンの必要量と推奨量

厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書”において、セレンの推定平均必要量と推奨量が規定されています。

✅セレンの必要量・推奨量

・推定平均必要量
男性:25 μg/日
女性:20 μg/日

・推奨量
男性:30 μg/日
女性:25 μg/日

妊婦、および、授乳婦の場合、追加でセレンを摂取する必要があります。

✅妊婦・授乳婦に必要なセレン追加摂取

・追加必要量
妊婦:5 μg/日
授乳婦:15 μg/日

・追加推奨量
妊婦:5 μg/日
授乳婦:20 μg/日

以上の量を追加で摂取しましょう!

詳細なセレンの推定平均必要量・推奨量は以下の表を参照してください。
(厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書(2020年度版)”より引用)

セレンの過剰症

セレンを過剰に摂取すると、過剰症を引き起こす可能性があります。

✅セレンの過剰症状
・毛髪の脱落(抜け毛)
・爪の脆弱化
・胃腸障害
・神経異常

また、短期的に大量のセレンを摂取した際には急性の中毒症状が出る可能性があります。

✅セレンの急性中毒症状
・胃腸障害
・心筋梗塞
・腎不全
・呼吸不全

過剰症の防止のためにも、厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書”において、セレンの耐容上限量を設定しています。

✅セレンの耐容上限量
・男性:450 μg/日

・女性:350 μg/日
(体重[kg] × 6.7 μg/日で算出できる)

日本人はセレンを多く含む魚介類の摂取が多く、更に、セレンの含有量が多い北米産の小麦や畜肉の消費が多くなっています。
そのため日本人のセレンの摂取量の平均値は100 μg/日程度と言われています。

それでも、耐容上限量450 μg/日には達しないため、普通の食事をしていればセレンが過剰になることはありません。

セレンの摂取量が多いと2型糖尿病を発症するリスクが高いという研究もあり、厚生労働省はサプリメントの摂取でセレンを意図的に多く摂取することを控えるように述べています。

定量的情報が不十分であるため、生活習慣病の発症予防のための目標量(上限値)の設定はできないが、サプリメントを摂取してセレン摂取量を意図的に高めることは、糖尿病発症リスクを高める可能性があるので控えるべきである。

厚生労働省発行 日本人の食事摂取基準報告書より

セレンを摂取できるオススメの食べ物

セレンを多く含む食品は、以下の食品があります。

✅セレンを摂取できるオススメの食べ物
・魚介類
・かつお節
・レバー

セレンは植物性食品や畜産物にも含まれています。
そのセレンの含有量はその土地の土壌と飼料に含まれるセレンの含有量によって決まります。

日本人の魚介類の摂取量は多いため、普通の食事をしていればセレンが不足することはありません。
また、日本に流通している小麦製品や畜肉はセレン含有量の多い北米産が多いため、セレンを十分に摂取していると言えます。

まとめ

セレンに関して理解いただけましたでしょうか?
内容を復習しましょう!

セレンの効果

✅セレンの主な効果
・抗酸化作用
・甲状腺ホルモンの代謝

セレンが不足した際の欠乏症状

✅セレンが不足した際の症状
・克山病
・カシン・ベック病

セレンの必要量・推奨量

✅セレンの必要量・推奨量

・推定平均必要量
男性:25 μg/日
女性:20 μg/日

・推奨量
男性:30 μg/日
女性:25 μg/日

妊婦・授乳婦の場合は追加でセレンを摂取する必要があります。

妊婦・授乳婦に必要なセレン追加摂取

・追加必要量
妊婦:5 μg/日
授乳婦:15 μg/日

・追加推奨量
妊婦:5 μg/日
授乳婦:20 μg/日

セレンの過剰症状

✅セレンの急性過剰症状
・胃毛髪の脱落(抜け毛)
・爪の脆弱化
・胃腸障害
・神経異常

セレンの急性中毒症状

✅セレンの急性中毒症状
・胃腸障害
・心筋梗塞
・腎不全
・呼吸不全

セレンの耐容上限量

✅セレンの耐容上限量
・男性:450 μg/日
・女性:350 μg/日
(体重[kg] × 6.7 μg/日で算出できる)

セレンを多く含む食べ物

✅セレンを摂取できるオススメの食べ物
・魚介類
・かつお節
・レバー