【インスリンの働き】実はダイエットにも関係がある?
皆さんはインスリンという言葉を聞いたことがありますか?
あまり聞き覚えがないという人も多いのではないでしょうか?
ダイエットにおいては、インスリンの分泌を抑える(=血糖値を急上昇させない)ことが重要になります!
インスリンとは?
インスリンって聞いたことはあるけど、どんな働きがあるの?
インスリンとは、膵臓から分泌されるホルモンの一種です。
✅インスリンの効果
”糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ”特性を持つ |
食事で栄養素を摂取すると、血糖値が上昇します。
インスリンはその上昇した血糖値を下げてくれるのです!
血糖値を下げる働きのあるホルモンは、このインスリンだけです。
インスリンは細胞が血液中のブドウ糖を取り込み、エネルギー源として利用する作用を担っています。
この時、余ったブドウ糖は中性脂肪として蓄えられます。
ブドウ糖に関してはこちらの記事で解説しています。
インスリンは体脂肪を増加させる?
インスリンは、脂肪合成の働きを持つ酵素を活性化し、脂肪分解の働きを持つ酵素を阻害化します。
つまり、
大量に分泌されたインスリンは体脂肪の合成を促し、平行して、体脂肪の分解を妨げてしまうのです!
これでインスリンがダイエットにも関係があることが理解できたと思います。
♣ ダイエットで体脂肪を減らしたい場合、インスリンの分泌を抑える(=血糖値を急上昇させない)ことが重要になります。
厚生労働省によると、食前の血糖値の値は正常で約70~100mg/dlの範囲となっています。
健康診断で空腹時の血糖値を測定している場合もあると思うので、確認してみて下さい!
インスリンの分泌を抑える(血糖値を急上昇させない)ためには?
食後血糖値が急上昇すると、インスリンが大量に分泌されます。
つまり、
糖質をゆっくり吸収させれば、インスリンの分泌が緩やかになります。
食後の血糖値の上昇度合いを示す指数としてGI(グリセミック・インデックス)値があります。
GI値が低い食材を摂取することで、血糖値の急上昇を防ぐことができます。
✅GI値が低い食品
|
✅GI値が高い食品
炭水化物はGI値が高い傾向にあります |
食品のGI値はこちらのサイトで調べられます!
摂取カロリーが同じでも、GI値が高い食品を摂った方が体脂肪が増えたことを示す論文も発表されています。(ただし、研究対象は人ではなくラットです)
(縦軸:体脂肪、横:経過時間(週)、上の折れ線:GI値高い、下の折れ線:GI値が低い)
参考文献:
K. B. Scribner et al. “Long-term effects of dietary glycemic index on adiposity, energy metabolism, and physical activity in mice”, American Journal of Physiology-Endocrinology and Metabolism., Vol. 295, no. 5, ppE1126-E1131, Sep. 2008
しかし、炭水化物は日本人の総摂取エネルギーの”6割弱”を占める重要なエネルギー源です。
炭水化物(糖質)の重要性は”【糖質制限ダイエットの罠!?】間違った糖質制限をしていませんか?”の記事で紹介しています。
そこで、今日からできるアクションプランです!
主食の炭水化物(お米など)を食べる前にGI値が低い葉物野菜から食べましょう!
炭水化物をGI値の低い食品(お米⇒玄米、食パン⇒全粒粉パン、うどん⇒そば)に置き換えてみましょう!
(筆者のオススメは断然オートミールです。毎朝食べています、和風の味付けにすると美味しいですよ!)
とは言っても、豪快に白米をかき込みたい時もありますよね?
実はインスリンが大量に分泌されても、脂肪になりにくいタイミングがあるのです!
それが、運動後です!
運動後の食事は太りにくい!
インスリンは脂肪細胞に糖分を送ると同時に、筋肉にも糖分を送っています。
運動後はブドウ糖が脂肪細胞ではなく、筋肉細胞に働きやすくなります。
つまり、
運動後に摂取した栄養は筋肉に運ばれるため、カロリーを摂取しても体脂肪が増えにくくなります!
タイミングに関しては、”運動後3時間まで”となります。
参考文献
K. Kido et al. “Acute resistance exercise-induced IGF 1 expression and subsequent GLUT 4 translocation” Physiological Reports., Vol. 4, no. 16, Aug. 2016
(運動後のご飯は格別ですよね!筆者も筋トレ終わりに2合分のご飯を食べることがよくあります)
このインスリンの働きですが、筋肉が多いほど、インスリンが筋肉細胞に働きやすくなります。
つまり、
筋肉が多いほど体脂肪が増えにくいのです!
(これで皆さんも筋トレしたくなったはずです!
これからは恋人の手ではなく、ダンベルを握ることを習慣化しましょう!)
ここでまた、今日からできるアクションプランです!
筋トレをして筋肉を付けて、インスリンが分泌されても体脂肪が付きにくい身体を目指していきましょう!
(もし好きな人に筋肉が好きではないと言われてもめげてはいけません!あなたの健康の方が大事です!Let’s 筋トレ!)
まとめ
・インスリンは食後の血糖値の上昇を抑え、血糖値を一定に保つ働きのあるホルモンです。
・大量に分泌されたインスリンは体脂肪を合成を促し、体脂肪の分解を妨げてしまう働きがあります。
・ダイエットにおいて、インスリンの分泌を抑える(=血糖値を急上昇させない)ことが重要になります。
・GI(グリセミック・インデックス)値が低い食材を摂取することで、血糖値の急上昇を防ぐことができます。
・運動後に摂取した栄養は筋肉に運ばれるため、カロリーを摂取しても体脂肪が増えにくくなります!
今日からできるアクションプランとして、
・主食の炭水化物(お米など)を食べる前にGI値が低い葉物野菜から食べましょう!
・炭水化物をGI値の低い食品(お米⇒玄米、食パン⇒全粒粉パン、うどん⇒そば)に置き換えてみましょう!
・筋トレをして筋肉を付けて、インスリンが分泌されても体脂肪が付きにくい身体を目指していきましょう!
(ダンベルと友達になりましょう!)