【ヨウ素徹底解説】海藻の食べ過ぎは危険?ヨウ素と甲状腺の関係は?
ワカメや昆布といった海藻類は日本人にとって、とても馴染みの食材ですよね。
だからと言って、海藻を食べ過ぎてはいませんか?
海藻を摂り過ぎるとヨウ素が過剰になり、甲状腺に異常が出るかもしれません。
本記事では、ミネラルの1種であるヨウ素に関して詳しく解説します!
ヨウ素の効果や必要量、ヨウ素を多く含む食べ物など、ヨウ素に関して詳しく知りたい方は必見です!
全体的なミネラルに関しては“【ミネラル徹底解説】ミネラルの働きとは?”の記事で詳しく解説していますので、是非読んでみて下さい!
ヨウ素の効果
体内のヨウ素の70~80%程度が甲状腺に存在し、甲状腺ホルモンを構成しています。
そんな亜鉛には以下の効果があります。
✅ヨウ素の主な効果 ・甲状腺ホルモンをつくる ・成長促進 |
ヨウ素は甲状腺ホルモンを作るために必要になります。
甲状腺ホルモンは生殖・成長・発達といった生理的プロセスを制御し、エネルギー代謝を亢進させる効果があります。
体はまた、妊娠中および乳児期の適切な骨および脳の発達のために甲状腺ホルモンを必要とします。
つまり、十分なヨウ素を摂取することは、すべての人、特に妊娠中の乳児や女性にとって重要です。
ヨウ素が不足すると
ヨウ素が不足すると、以下の欠乏症状が出ます。
✅ヨウ素が不足した際の症状 ・甲状腺腫 ・機敏さがなくなる ・疲れやすくなる |
ヨウ素摂取量が約10〜20 μg/日を下回ると、甲状腺腫といった甲状腺機能低下を引き起こします。
また、妊婦においてヨウ素が不足すると、死産、流産、胎児の先天異常や胎児甲状腺機能低下を招きます。
参考文献:
Iodine deficiency
ヨウ素の必要量と推奨量
厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書”において、ヨウ素の推定平均必要量と推奨量が規定されています。
✅ヨウ素の必要量・推奨量 ・推定平均必要量:95μg/日 ・推奨量:130μg/日 |
妊婦、および、授乳婦の場合、追加でヨウ素を摂取する必要があります。
✅妊婦・授乳婦に必要なヨウ素追加摂取量
・追加必要量 ・追加推奨量 |
以上の量を追加で摂取しましょう!
詳細なヨウ素の推定平均必要量・推奨量は以下の表を参照してください。
(厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書(2020年度版)”より引用)
ヨウ素の過剰症
ヨウ素を長期的に過剰に摂取すると、甲状腺機能の低下や甲状腺腫を引き起こす可能性があります。
過剰症の防止のためにも、厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書”において、ヨウ素の耐容上限量を設定しています。
✅ヨウ素の耐容上限量 成人、高齢者:3mg/日 妊婦、授乳婦:2mg/日 ただし、習慣的なヨウ素の摂取に適用する |
妊娠中はヨウ素過剰の感受性が高くなっていると考えられるため、成人の耐容上限量より少なくなっています。
10mg/日程度までのヨウ素摂取は短期的には問題ないとされています。
それでも1週間当たりのヨウ素摂取量は20mg程度に留めることを、厚生労働省は推奨しています。
日本人のヨウ素の平均摂取量1~3mgと推定されています。
昆布だしを料理に使用したり、乾燥ワカメを多く料理に用いる場合は、ヨウ素の過剰摂取に気を付ける必要があります。
ヨウ素を含む食品
ヨウ素を多く含む食品は、以下の食品があります。
✅ヨウ素を多く含む食品 ・昆布 ・ワカメ ・のり |
ヨウ素は海藻類に多く含まれます。
特に昆布には高濃度のヨウ素が含まれます。
日本人はワカメを食べる機会が多く、ヨウ素摂取量が多いと言われています。
従って、普通の食事をしていればヨウ素が不足することはありません。
世界的に見て海藻の摂取が少ない国や地域では、塩にヨウ素を添加することもあるようです。
まとめ
ヨウ素に関して理解いただけましたでしょうか?
内容を復習しましょう!
ヨウ素の効果
✅ヨウ素の主な効果 ・甲状腺ホルモンをつくる ・成長促進 |
ヨウ素が不足した際の欠乏症状
✅ヨウ素が不足した際の症状 ・甲状腺腫 ・機敏さがなくなる ・疲れやすくなる |
ヨウ素の必要量・推奨量
✅ヨウ素の必要量・推奨量 ・推定平均必要量:95μg/日 ・推奨量:130μg/日 |
妊婦・授乳婦の場合は追加でヨウ素を摂取する必要があります。
✅妊婦・授乳婦に必要なヨウ素追加摂取量
・追加必要量 ・追加推奨量 |
ヨウ素の過剰症状
✅ヨウ素の過剰症状 甲状腺機能の低下や甲状腺腫 |
ヨウ素の耐容上限量
✅ヨウ素の耐容上限量 成人、高齢者:3mg/日 妊婦、授乳婦:2mg/日 ただし、習慣的なヨウ素の摂取に適用する |
ヨウ素を多く含む食べ物
✅ヨウ素を多く含む食べ物 ・昆布 ・ワカメ ・のり |