Written by Goki

【鉄徹底解説】身体のダルさや疲れを感じませんか?鉄の重要な効果とは?

ビタミン・ミネラル

Pocket

身体のダルさや疲れを感じる、集中力が継続しない、食欲がない。。。
そんな不調を感じたことはありませんか?

もしかすると、鉄が足りていないかも知れません。

鉄が不足すると”鉄欠乏性貧血”になり、集中力の低下・頭痛・食欲不振といった症状を引き起こします。

本記事では、ミネラルの1種である鉄に関して詳しく解説します!

鉄の効果や必要量、鉄を多く含む食べ物など、鉄に関して詳しく知りたい方は必見です!

全体的なミネラルに関しては“【ミネラル徹底解説】ミネラルの働きとは?”の記事で詳しく解説していますので、是非読んでみて下さい!

鉄の効果

鉄には、動物性食品(肉や魚など)に多く含まれるヘム鉄と、植物性食品(野菜など)に多く含まれる非ヘム鉄があります。

そして、体内の鉄の内、70%は赤血球のヘモグロビンや筋肉中に存在します。
残り30%は、肝臓、脊髄や筋肉などに貯蔵されています。

そんな鉄には以下の効果があります。

✅鉄の主な効果
・成長促進
・疲労防止

・ヘモグロビンの成分になる

鉄はヘモグロビンの成分になり、赤血球を作ります。

また、鉄は酸素を供給するミオグロビンの成分として、筋肉の代謝と健康な関節組織をサポートします。

鉄には筋肉に酸素を貯蔵する働きがあるため、クジラやイルカといった哺乳類が水中に長時間潜ることを可能にしています。

鉄が不足すると

鉄が不足すると、以下の欠乏症状が出ます。

✅鉄が不足した際の症状
・貧血
・集中力、思考力の低下

・脱力感、倦怠感、エネルギー不足
・肩、首筋の凝り

短期的に鉄が不足しても、すぐに欠乏症状が出ることはありません。
体内には鉄が貯蔵されており、不足分を補います。

しかし、貯蔵されている鉄の量が少なくなると、欠乏症状を生じます。

鉄が不足すると、正常な赤血球が作られずに”鉄欠乏性貧血”を引き起こします。
鉄欠乏性貧血には、集中力の低下・頭痛・食欲不振といった症状があります。

WHO(世界保健機関)の報告では、世界中の16億2000万件の貧血の内、約半数が鉄欠乏によるものだと推定しています。
参考文献:
Worldwide prevalence of anaemia 1993–2005

また、鉄は酸素の運搬に深くかかわっているため、鉄が不足すると、細胞が酸欠状態になります。
そのため、鉄の不足は、身体のダルさや疲れを引き起こします。

疲れやすいという場合は、鉄が不足しているかも知れません。

さらに、鉄は神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなど)の生成に必要になります。
従って、鉄の不足により、イライラ・鬱・パニック症状といった症状を引き起こすことがあります。

そして、月経により鉄が不足している女性で、ランニングをする人が気を付けたいのが”運動性貧血”です。

足の裏は血液循環の折り返しポイントになっており、走った際の衝撃により、足裏の赤血球が壊れてしまいます。
つまり、長距離のランニングにより赤血球の破壊が増え、運動性の貧血を引き起こすのです。

鉄の必要量と推奨量

厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書”において、鉄の推定平均必要量と推奨量が規定されています。

✅鉄の必要量・推奨量

・推定平均必要量
男性:6.5mg/日
女性(月経なし):5.5mg/日
女性(月経あり):8.5~9.0mg/日

・推奨量
男性:7.5mg/日
女性(月経なし):6.5mg/日
女性(月経あり):10.5~11.0mg/日

鉄の必要量は、基本的鉄損失、月経による鉄損失や吸収率から算出されます。
詳しくは、厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書”をご参照ください。

妊婦の場合

妊娠中は以下の3つの要因により、鉄の需要が高まります。

  • 胎児の成長に伴う鉄貯蔵
  • 臍帯・胎盤中への鉄貯蔵
  • 循環血液量の増加

必要になる鉄の量は、妊娠初期・中期・後期で異なります。

✅妊婦に必要な鉄追加摂取

・妊娠初期:2.0mg/日(推奨量は2.5mg/日)
・中期・後期:8.0mg/日(推奨量は9.5mg/日)

詳しくは、厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書”をご参照ください。

授乳婦の場合

授乳婦の場合も、追加で鉄の摂取が必要になります。

✅授乳婦必要な鉄追加摂取

推定平均必要量:2.0mg/日
・推奨量:2.5mg/日

詳細な鉄の推定平均必要量・推奨量は以下の表を参照してください。
(厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書(2020年度版)”より引用)

鉄の過剰症

通常の食事をしていれば、鉄が過剰になることはありません。
しかし、サプリメントや鉄強化食品、貧血治療用の鉄の製剤の不適切な利用で鉄を大量に摂取すると、過剰症を引き起こす可能性があります。

✅鉄の過剰症状
・胃のむかつき
・便秘
・吐き気、嘔吐
・腹痛

また、鉄の過剰摂取は亜鉛の吸収を妨げる可能性があります。

過剰症の防止のためにも、厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書”において、鉄の耐容上限量を設定しています。

✅鉄の耐容上限量
15歳以上の男性:50mg/日
・15歳以上の女性:40mg/日

ただし、厚生労働省発行の”日本人の食事摂取基準報告書”では、妊婦と授乳婦においては、鉄の耐容上限量を設けないとしています。

鉄を摂取できるオススメの食べ物

鉄を多く含む食品は、以下の食品があります。

鉄を摂取できるオススメの食べ物
・レバー

・赤身肉
・魚介類
・ほうれん草、小松菜
・豆類(レンズ豆、インゲン豆、えんどう豆)

鉄は、タンパク質やビタミンCと同時に摂取すると、吸収がよくなります。

一方、カルシウムは鉄の吸収率を低下させる可能性があります。
そのため、もしカルシウムと鉄の摂取を意図する場合、別々に摂取した方が効率がよくなります。

鉄には、動物性食品(肉や魚など)に多く含まれるヘム鉄と、植物性食品(野菜など)に多く含まれる非ヘム鉄があります。
ヘム鉄と非ヘム鉄では、吸収率が異なります。

✅鉄の吸収率
・ヘム鉄:15~20%

・非ヘム鉄:2~5%

これらの吸収率は、食事内におけるヘム鉄と非ヘム鉄の構成比、鉄の吸収促進、阻害要因となる栄養素や食品の摂取量、及び、鉄の必要状態によって異なります。

日本人の鉄の主な摂取源は植物性食品の非ヘム鉄(70%以上)と言われており、全体の鉄の吸収率は15%程度とされています。

鉄が不足しがちな人

妊娠中の女性

妊娠中は自分自身と赤ちゃんのために、より多くの鉄分が必要になるため、鉄が不足しやすくなります。

妊娠中に鉄分が少なくなると、鉄欠乏性貧血のリスクが高まり、赤ちゃんの低体重化や早産のリスクが高まります。
また、乳児の脳の発達に悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
参考文献:
Iron Deficiency Anaemia Assessment, Prevention, and Control A guide for programme managers

乳幼児

乳幼児は成長過程で鉄を必要とするため、鉄欠乏のリスクがあります。

乳幼児は鉄分が豊富な固形食品や、鉄分を強化した粉ミルクを飲まないと鉄分が不足する可能性があります。
乳幼児の鉄欠乏性貧血は、心理的発達の遅延や注意力の低下につながる恐れもあります。
参考文献:
Iron deficiency and iron-deficiency anemia in the first two years of life: strategies to prevent loss of developmental potential

月経過多、または月経出血が激しい女性

月経過多、または月経中の異常な大量出血がある女性は、鉄欠乏のリスクが高くなります。
月経中の女性の少なくとも10%は月経過多を患っていると考えられています。

月経過多の女性は、通常の月経出血の女性よりも鉄分を大幅に多く失います。
参考文献:
Iron-dependent erythropoiesis in women with excessive menstrual blood losses and women with normal menses

オススメのサプリメント

厚生労働省発行の平成30年度版”国民健康・栄養調査”の結果では、鉄の平均摂取量が男性で7.9mg、女性で7.2mgになっています。

前述したように、月経がある女性の鉄の推奨量は10.5~11.0mg/日であるため、貧血症状などの欠乏症を感じる場合は、サプリメントで不足分を補う必要があります。

オススメのサプリメントを紹介します!

✅オススメのビタミンB12サプリメント

ヘム鉄(Dear-Natura)
⇒安心の国内製造。
不足しがちで女性に特に必要な葉酸も配合。
更に、貧血に有効なビタミンB12も配合。
3mgの鉄の摂取が可能です。

ヘム鉄(DHC)
⇒こちらも安心の国内製造で葉酸・ビタミンB12配合。
10mgの鉄の摂取が可能です。

どのサプリを選ぶか購入前にご検討下さい。
また、サプリメントの目安量はしっかり守って下さい。

まとめ

鉄に関して理解いただけましたでしょうか?
内容を復習しましょう!

鉄の効果

✅鉄の主な効果
・成長促進
・疲労防止
・ヘモグロビンの成分になる

鉄が不足した際の欠乏症状

✅鉄が不足した際の症状
・貧血
・集中力、思考力の低下
・脱力感、倦怠感、エネルギー不足
・肩、首筋の凝り

鉄の必要量・推奨量

✅鉄の必要量・推奨量

・推定平均必要量
男性:6.5mg/日
女性(月経なし):5.5mg/日
女性(月経あり):8.5~9.0mg/日

・推奨量
男性:7.5mg/日
女性(月経なし):6.5mg/日
女性(月経あり):10.5~11.0mg/日

妊婦・授乳婦の場合は追加で鉄を摂取する必要があります。

✅妊婦に必要な鉄追加摂取

・妊娠初期:2.0mg/日(推奨量は2.5mg/日)
・中期・後期:8.0mg/日(推奨量は9.5mg/日)

✅授乳婦必要な鉄追加摂取

推定平均必要量:2.0mg/日
・推奨量:2.5mg/日

鉄の過剰症状

✅鉄の過剰症状
・胃のむかつき
・便秘
・吐き気、嘔吐
・腹痛

鉄の耐容上限量

✅鉄の耐容上限量
15歳以上の男性:50mg/日
・15歳以上の女性:40mg/日

鉄を多く含む食べ物

✅鉄を摂取できるオススメの食べ物
・レバー

・赤身肉
・魚介類
・ほうれん草、小松菜
・豆類(レンズ豆、インゲン豆、えんどう豆)

オススメのサプリメント

✅オススメのビタミンB12サプリメント

ヘム鉄(Dear-Natura)
⇒安心の国内製造。
不足しがちで女性に特に必要な葉酸も配合。
更に、貧血に有効なビタミンB12も配合。
3mgの鉄の摂取が可能です。

ヘム鉄(DHC)
⇒こちらも安心の国内製造で葉酸・ビタミンB12配合。
10mgの鉄の摂取が可能です。