断食のダイエット効果は?メリット/デメリットと向いている人を解説
あなたは断食(ファスティング)を試したことがありますか?
興味はあるけど、ダイエット効果がよく分からない…なんて方も多いのではないでしょうか?
本記事では、カロリー摂取を1日の特定の時間のみに限定し、何も食べない時間を設ける”断続的断食”(intermittent fasting)に関して解説します!
断続的断食のメリット/デメリットと、どんな人に向いているのか知りたい方は必見です!
断続的断食の概要は、”【ダイエットにも有効?】断食に関して知っておくべき5つのこと”で解説していますので、興味ある方は是非ご覧ください!
Contents
断続的断食の健康的なメリット
断続的断食にはいくつか私たちの健康にとって重要なメリットがあります。
✅断続的断食の健康的なメリット
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糖尿病の予防
断続的断食によってインスリンレベルが低下することで、2型糖尿病の予防と治療にも役立ちます。
また、インスリンレベルが低下することは、脂肪燃焼を促進し、脂肪の蓄積を減らすことにも有効です。
参考文献:
L. K. Heibronn et al., “Alternate-day fasting in nonobese subjects: effects on body weight, body composition, and energy metabolism,” The American Journal of Clinical Nutrition., vol. 81, no. 1, pp.69-73, January. 2005.
代謝の向上
断続的断食は新陳代謝を高めることができます。
身体が一時的に飢餓状態になることで、脂肪分解作用・代謝による熱発生を増やすことが示唆されています。
ダイエットにおいて、代謝が向上するということはカロリー消費の観点で非常に重要です。
参考文献:
P. I. Mansell et al., “Enhanced thermogenic response to epinephrine after 48-h starvation in humans,” American Physiological Society Journal., vol. 258, no. 1, pp.87-93, January. 1990.
喘息の改善
断続的断食は喘息の症状の改善に有効です。
これは炎症を軽減し、呼吸機能が改善したためだと考えられます。
参考文献:
J. B. Johnson et al., “Alternate day calorie restriction improves clinical findings and reduces markers of oxidative stress and inflammation in overweight adults with moderate asthmas,” Free Radical Biology & Medicine., vol. 42, no. 5, pp.665-674, March. 2007.
血管疾患のリスクの低下
断続的断食は心臓の健康にも繋がります。
冠動脈疾患リスクを減らすには、断続的断食が実行可能な食事療法であることを示唆しています。
参考文献:
K. A. Varady et al., “Short-term modified alternate-day fasting: a novel dietary strategy for weight loss and cardioprotection in obese adults,” The American Journal of Clinical Nutrition., vol. 90, no. 5, pp.1138-1143, November. 2009.
(脳の健康向上)
断続的断食は、脳の健康に利益をもたらすことが示唆されています。
断食という食事スタイルが神経の栄養因子に影響を与える可能性があるためだと考えられています。
(ただし、こちらに関してはラットを使った研究結果です)
参考文献:
J. Lee et al., “Dietary restriction increases the number of newly generated neural cells, and induces BDNF expression, in the dentate gyrus of rats,” Journal of Molecular Neuroscience., vol. 15, no. 2, pp.99-108, October. 2000.
断続的断食のデメリット
メリットで紹介した研究結果を見ると、断続的断食は健康的にメリットだらけに見えますが、もちろんデメリットもあります。
✅断続的断食のデメリット
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一般的な食事スタイルとかけ離れている
断続的断食は、1日あたり約16時間の絶食と8時間の摂食というように、食事の時間を制限しています。
これは、私たちの普段の朝・昼・晩の食生活とは全く違います。
人にも依りますが、朝食を抜くことや食事を長期間控えることは最適ではありません。
普通の食生活をしている人からすると、少しクレイジーのように感じるかもしれません笑
意図的に一定時間断食し、短時間で必要な栄養素を詰め込むことは精神的に最善ではないとも言えます。
最悪、断続的断食は摂食障害を誘発する可能性もあります。
継続が難しい
ダイエットにおいて一番重要なのが、”継続”です。
しかし、断続的断食では、この”継続”が難しいかも知れません。
上記の通り、断続的断食は一般的な食事スタイルとかけ離れているため、この食事方法を習慣化するのはなかなか難しいと考えられます。
(1日5食の僕からすると、とても無理です笑)
一時的にはダイエット効果があるかも知れませんが、継続できないとリバウンドを引き起こす可能性があります。
運動している人には向かない
断続的断食の一定時間に食事を詰め込む食事スタイルは、アスリートや普段運動習慣がある人には向きません。
ISSN(国際スポーツ栄養学会)においても、”運動の前後に炭水化物とタンパク質の栄養素の補給をすること”と述べています。
断続的断食では、運動前後に栄養補給できるとは限りません。
タイミングが合わないと、絶食状態で運動することになったり、運動後に栄養摂取できなかったりしてしまいます。
断続的断食が向いている人は?
紹介してきた通り、断続的断食にはメリット/デメリットがありますが、どんな人に向いているでしょうか?
✅断続的断食が向いている人
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普段あまり運動習慣がない人
普段あまり運動習慣がない人は、”運動の前後に栄養を摂取する”という概念がないため、断続的断食に向いています。
運動はせずに、食事のみでダイエットを進めたい人にはピッタリです。
ただし、ダイエット効果を最大化するには、筋トレを含む運動を取り入れる必要があるため、あまりオススメはしません。
(詳細は”【【データを元に効果を比較】ダイエットに運動は必要か?”参照)
継続ができる強い意志がある人
継続ができるようであれば、ダイエット効果の高い断続的断食は非常に有効な手段です。
断続的断食をライフスタイルにして、継続ができる方は試す価値はあります!
朝食を抜くことに抵抗がない人
朝食を普段食べない方は、意識せずに断続的断食になっている場合があります。
起床後に何も口にしなければ、最初の食事は昼食になります。
昼食が12時であれば、夜20時までに夕食を済ませれば、断続的断食になります。
朝食を抜く習慣がある方は、夕食の時間に気を付ければ断続的断食を継続できるのです。
まとめ
この世には完璧なダイエット方法はありません。
全てにおいて、メリット/デメリットはあるものです。
断続的断食のメリット/デメリットを復習しましょう!
メリット
✅断続的断食の健康的なメリット
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デメリット
✅断続的断食のデメリット
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メリット/デメリットを踏まえた上で、自分に断続的断食が向いているか考えてみましょう!
✅断続的断食が向いている人
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どのダイエット方法を選んだとしても、長期的に継続することがダイエット成功の鍵であることを理解しましょう!
最後に、断続的断食の概要は、”【ダイエットにも有効?】断食に関して知っておくべき5つのこと”で解説していますので、興味ある方は是非ご覧ください!